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コンカフェ開業の許可一覧。接待・深夜営業・キャストの年齢で手続きが変わる

コンカフェは「カフェ」と名乗っていても、手続きは店名では決まりません。キャストが客の席について話すか、ゲームを一緒にするか、午前0時以降に酒を出すか、18歳未満のキャストがいるか。この4つで、必要な許可と届出が変わります。

編集部(水商売経営学)公開 2026年9月22日10分で読めます
開店準備中のコンカフェのカウンターで、図面と申請書類を並べて確認する手元

「うちはカフェだから、保健所の許可だけで大丈夫」。コンカフェの開業で最初に崩れるのが、この前提です。カフェと名乗っていても、キャストが客の席について話し、ゲームを一緒にし、夜に酒を出すなら、手続きはスナックやガールズバーと同じ考え方になります。

この記事では、コンカフェで実際に分かれ目になる4つの項目で、必要な許可と届出を整理します。接待にあたる接客をするか、午前0時以降に酒を出すか、18歳未満のキャストがいるか、そしてキャストの本人確認と名簿です。スナックについてはスナック開業の許可一覧に同じ形でまとめてあります。

手続きは店名ではなく、営業の中身で決まる

手続主な対象相談先
飲食店営業許可飲食物を調理・提供する店所在地を管轄する保健所
風俗営業1号許可接待をして客に飲食させる店所在地を管轄する警察署
深夜酒類提供飲食店営業の届出接待をせず、午前0時以降に酒類を提供する店所在地を管轄する警察署
特定遊興飲食店営業の許可深夜に酒類を提供し、客に遊興をさせる店所在地を管轄する警察署
消防関係の届出テナント使用、内装工事、防火管理など所在地を管轄する消防署
開業・法人・給与関係の届出個人事業開始、法人設立、給与支払いなど税務署・自治体など

すべてが必須という意味ではありません。昼だけ営業し、酒を出さず、キャストが客席に座らないコンカフェなら、保健所の許可と消防・税務の手続きで足りることがあります。逆に、夜に酒を出してキャストが席につく店は、上の表の大半が関係します。

飲食物を出す店は、まず保健所の飲食店営業許可

飲み物や軽食を客に提供する店は、食品衛生法に基づく飲食店営業許可を確認します。厨房、手洗い、給排水、冷蔵設備などの施設基準は自治体ごとに定められています。内装の図面ができた段階で保健所へ相談してください。

居抜き物件でも、前の店の許可がそのまま使えるとは限りません。営業者が変わるうえ、メニューが変われば必要な設備も変わります。

キャストが席について話すなら、接待にあたるかを確認する

コンカフェの手続きで最大の分かれ目です。警察庁の解釈運用基準は、接待を「歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすこと」と定義し、具体的な判断基準を挙げています。

特定少数の客の近くにはべり、継続して、談笑の相手となったり、酒等の飲食物を提供したりする行為は接待に当たる。 これに対して、お酌をしたり水割りを作るが速やかにその場を立ち去る行為、客の後方で待機し、又はカウンター内で単に客の注文に応じて酒類等を提供するだけの行為及びこれらに付随して社交儀礼上の挨拶を交わしたり、若干の世間話をしたりする程度の行為は、接待に当たらない。

警察庁「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について」(令和8年7月1日)

コンカフェでよくある接客を、この基準に照らすと次のようになります。

接客の内容基準に照らすと
キャストが客の席に座り、続けて話し相手になる談笑・お酌等として接待にあたる
カウンター越しに注文を受け、飲み物を出して離れる接待にあたらない
キャストが客と一緒にカードゲームやボードゲームをする遊戯等として接待にあたる
客同士でゲームをさせ、キャストは関わらない直ちに接待にあたるとはいえない
キャストが客と一緒に歌う、客の歌に手拍子をして褒める歌唱等として接待にあたる
手を握る、身体を密着させる客の身体に接触する行為として接待にあたる
客の口許まで飲食物を差し出して食べさせる接待にあたる

チェキ撮影については、基準に直接の記載がありません。撮影の間にキャストが客のそばに継続していれば談笑・お酌等に近づきますし、身体に触れれば接触の類型に入ります。営業の計画を持って、管轄の警察署に確認してください。

接待にあたる接客をするなら、風俗営業1号の許可が要ります。許可には営業できる地域、構造・設備の基準、営業時間の制限が付きます。営業時間は原則午前0時までで、詳しくは風営法の営業時間にまとめました。

午前0時以降に酒を出すなら、深夜酒類の届出

接待をせず、午前0時から午前6時の間に酒類を提供するなら、深夜酒類提供飲食店営業の届出をします。届出は営業所ごとに管轄の警察署へ出します。手順は深夜酒類提供飲食店営業の届出の手順に書きました。

届出をしても、接待ができるようになるわけではありません。届出の店でキャストが席について話し続ければ、無許可の風俗営業として扱われます。昼はカフェ、夜はバーという二部制の店は、夜の営業の中身で判断されます。

18歳未満のキャストは、接待も午後10時以降の接客もできない

コンカフェは、他の業態より若いキャストが多い店です。ここで風営法第22条が効きます。

三 営業所で、十八歳未満の者に客の接待をさせること。 四 営業所で午後十時から翌日の午前六時までの時間において十八歳未満の者を客に接する業務に従事させること。 六 営業所で二十歳未満の者に酒類又はたばこを提供すること。

風営法 第22条第1項(抜粋)

この条文は風俗営業を営む者への禁止事項ですが、第32条第3項により、第3号を除いて飲食店営業を営む者にも準用されます。つまり、風俗営業の許可を取った店では18歳未満に接待をさせられず、届出の店や普通の飲食店でも、午後10時から翌日午前6時までは18歳未満を客に接する業務につけられません(少年への影響が少ないものとして国家公安委員会規則で定める営業は除かれます)。20歳未満への酒類の提供は、どの店でも禁止です。

18歳未満のキャストを働かせるなら、接待にあたらない業務で、午後10時までに限られます。労働基準法上の年少者の扱いは別の話なので、雇う形の店は社会保険労務士にも確認してください。

本人確認と従業者名簿は、初日の勤務前に

接待飲食等営業を営む風俗営業者と、深夜に酒類を提供する飲食店営業者は、客に接する業務に従事させる人について、生年月日と国籍を法令で定められた書類で確認しなければなりません(風営法第36条の2)。年齢の確認は、前の項の18歳未満・20歳未満の線を守るための入口でもあります。

名簿は営業所ごとに備えます。体入で来た人も、実際に店の業務に従事させるなら対象です。項目と体入時の扱いは体入も従業者名簿が必要にまとめました。

内装工事の前に消防署へ、開業したら税務署へ

飲食店が入る建物では、用途、収容人数、階数、工事内容によって、消防設備や防火管理の手続きが変わります。東京都では、テナントの使用開始や内装工事について、使用開始・工事着手の7日前までの届出が案内されています。期限や名称は地域で違うので、図面と工事内容を持って管轄の消防署に相談してください。

個人で事業を始めるなら個人事業の開業・廃業等届出書、法人なら法人設立届出書を確認します。キャストやスタッフに給与を支払うなら、給与支払事務所等の開設届と源泉徴収の実務が要ります。提出期限は制度ごとに違うので、国税庁の案内と税理士に確認してください。

物件を契約する前に、警察・保健所・消防へ相談する

段階この段階で終えること
1. 営業設計接客の中身・営業時間・酒類の有無・キャストの年齢層を決める
2. 物件資料候補物件の住所と図面を集める
3. 事前相談警察署、保健所、消防署へ契約前に相談する
4. 契約確認契約条件と工事可能範囲を確認する
5. 内装設計図面を許可・消防・保健所の基準に合わせる
6. 申請・届出必要な許可申請と届出を行う
7. 開店検査・確認後、認められた営業内容で始める

順番を間違えると、いちばん高くつくのは物件です。風俗営業の許可は営業できる地域が決まっているので、契約してから許可が取れない場所だったと分かると戻せません。

開店したら、キャストの出勤希望を集めて確定を配る作業が毎週始まります。手作業で回すときの手順はシフトを集める・催促する・配る手順に書きました。

今日できる確認

  • キャストの接客を、上の表に照らして「接待にあたるか」を自分の言葉で説明できるか
  • 午前0時以降に酒類を出す予定があるか。あるなら届出、接待もするなら許可
  • 18歳未満のキャストを入れる予定があるか。あるなら業務内容と時間を分けているか
  • 本人確認の書類と名簿を、初日の勤務前に準備する運用になっているか
  • 物件契約の前に、警察署・保健所・消防署へ相談する予定が入っているか

出典

※2026年9月22日に上記資料を確認しました。自分の店の接客が接待にあたるか、所在地で許可が取れるかは、営業の計画を持って管轄の警察署か行政書士へ確認してください。

この記事の要点

  • コンカフェの手続きは店名でなく営業の中身で決まる。接待にあたる接客をするなら風俗営業1号の許可、接待なしで午前0時以降に酒を出すなら深夜酒類の届出
  • 警察庁の基準では、特定少数の客の近くで継続して談笑する、客と一緒にゲームをする、客と一緒に歌う、身体に触れる行為は接待にあたる
  • 18歳未満のキャストは、風俗営業の店では接待をさせられず、届出の店でも午後10時から午前6時までは客に接する業務につけられない
編集部(水商売経営学)

水商売経営学の編集部です。実際に店を回してきた人間と、業界の外から入った編集者で書いています。法律・税務の記事は公的資料を出典として明示します。制度の説明は出典を示して公開し、許可・届出の要否や条文の解釈など「うちの店の場合はどうか」に踏み込む記事は、行政書士・税理士の確認が取れるまで公開しません。取材した店の話は、聞いた範囲のことだけを書きます。個別の判断は店の状況によって変わるため、迷う表現は確認したうえで進めてください。

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