
結論からいうと、進める順番は物件確認 → 飲食店営業許可の準備 → 図面作成 → 警察への届出 → 深夜営業開始の5段階です。物件契約を先に済ませると、その地域では深夜営業ができない、設備が基準に合わないと分かっても戻りにくくなります。
午前0時以降に酒類を出す店は届出対象
警視庁は、深夜酒類提供飲食店営業を次のように説明しています。
| 確認項目 | 届出対象の基準 |
|---|---|
| 時間 | 午前0時から午前6時まで |
| 営業内容 | 設備を設け、客に酒類を提供して営む飲食店営業 |
| 対象外 | 営業の常態として通常主食と認められる食事を提供する店 |
バーや酒場が代表例ですが、判断は店名ではなく、営業時間と酒類・食事の提供実態で行います。また、接待をする営業や客に遊興をさせる営業は、別の許可が必要になる可能性があります。
物件確認から深夜営業開始まで5段階で進める
| 段階 | この段階で終えること |
|---|---|
| 1. 物件確認 | 契約前に地域・建物・営業内容を相談する |
| 2. 飲食店営業許可 | 保健所の施設基準に合わせて申請を準備する |
| 3. 図面作成 | 営業所を実測し、現場と図面を一致させる |
| 4. 警察への届出 | 深夜営業開始日の10日前までに提出する |
| 5. 開始後の管理 | 設備や営業者の変更を記録し、届出の要否を確認する |
1. 物件契約前に地域と建物を確認する
都道府県は条例で、深夜酒類提供飲食店営業を禁止する地域を定められます。まず営業所の住所を候補まで絞り、所轄警察署に次を確認します。
- その住所で深夜営業が可能か
- 客室の配置、照度、防音などの確認事項
- 予定している営業内容が別の許可に当たらないか
- 管轄で追加を求められる書類がないか
保健所には飲食店営業許可の施設基準を、建物の管理者や自治体には用途や工事の可否を確認します。
2. 飲食店営業許可を準備する
深夜酒類の届出は、飲食店営業を前提とする手続です。厨房や手洗いなどの施設基準は自治体の条例・運用で確認し、所在地を管轄する保健所へ申請します。
内装工事が終わってから設備不足が分かると追加工事になるため、平面計画の段階で保健所へ相談します。
3. 営業所の図面を実測して作る
警視庁が示す基本書類には、営業開始届出書、営業の方法を記載した書類、営業所の平面図、住民票、法人の場合の定款・登記事項証明書・役員の住民票があります。
図面は見た目を整えるだけでなく、客室、厨房、カウンター、出入口、照明、音響、防音など、実際の設備と一致させます。工事途中で寸法や配置が変わった場合は、最終状態で修正します。
4. 深夜営業開始の10日前までに届け出る
風営法施行規則第103条では、深夜にこの営業を始めようとする日の10日前までに届出書を提出すると定めています。提出先は、営業所所在地を管轄する公安委員会で、実務上は所轄警察署の担当窓口へ相談します。
「店自体の開店日」と「午前0時以降の酒類提供を始める日」は分けて管理し、届出前に深夜営業を始めないようにします。
5. 開始後も変更を記録する
営業者、法人役員、営業所の構造・設備などに変更があると、変更届が必要になる場合があります。内装変更、席の増減、音響設備の追加を現場だけで決めず、着手前に担当者へ確認します。
届出は深夜営業開始の10日前までに終える
| 確認する時期 | 完了の目安 |
|---|---|
| 物件契約前 | 住所で深夜営業が可能か確認した |
| 工事前 | 接待・遊興の有無を整理し、保健所と警察へ相談した |
| 書類作成時 | 図面と現場の寸法・設備が一致している |
| 提出前 | 法人・個人の必要書類をそろえた |
| 日程決定時 | 深夜営業開始日の10日前までに提出できる |
| 営業開始前 | 変更管理の担当者を決めた |
根拠は警視庁の届出案内と法令
- 警視庁「性風俗関連特殊営業、深夜における酒類提供飲食店営業の届出」
- 警視庁「深夜における酒類提供飲食店営業(様式一覧)」
- e-Gov「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」
- 厚生労働省「食品等事業者の皆さまへ」
必要書類や禁止地域は地域で異なります。この記事の一覧だけで提出せず、所轄警察署と保健所の案内を優先してください。
この記事の要点
- 対象は午前0時から午前6時に酒類を提供する飲食店営業で、主食を通常提供する店などは除かれる
- 届出は営業所ごとに、深夜営業を始める日の10日前までに行う
- 物件契約前に営業可能地域と用途を確認し、図面と実際の設備を一致させる


