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風営法・許認可

体入も従業者名簿が必要

従業者名簿は、正式採用したキャストだけの一覧ではありません。雇用契約の有無だけで決めず、実際に店の業務へ従事する人を基準に準備します。

編集部(水商売経営学)公開 2026年8月9日5分で読めます
店舗スタッフの勤務情報を整理したシフト表

体験入店でも実際に店の業務へ従事させるなら、正式採用が決まってからではなく、勤務前に従業者名簿と本人確認を準備する運用が安全です。警察庁の基準は、名簿の対象を雇用契約のある労働者だけに限定していません。

深夜営業を含む対象店は全従業者の名簿が必要

風営法第36条は、風俗営業者、特定遊興飲食店営業者、一定の酒類提供飲食店営業者、深夜に飲食店営業を営む者などに、営業所ごとの従業者名簿を求めています。

警察庁の解釈運用基準では、深夜帯の営業についても、名簿に記載するのは深夜に勤務する人だけではなく、すべての従業者とされています。

名簿には氏名・住所・生年月日など7項目を記載

法令から整理すると、基本項目は次のとおりです。

項目記載内容
氏名公的書類と同じ氏名
住所現在の住所
性別法令上の記載項目
生年月日年月日
採用年月日業務に従事し始める日
退職年月日業務を終えた日
業務内容接客、調理、会計、清掃など具体的に

労働基準法の労働者名簿に必要項目がそろっていれば、別に従業者名簿を作らず代替できる場合があります。既存の人事台帳を使う場合は、項目が不足していないか確認してください。

委託・派遣スタッフも名簿の対象になり得る

警察庁の基準は、雇用契約がある労働者に対象を限定していません。業務の一部を委託している場合も、その店で営業に関係する業務へ従事する人は記載が必要です。

例として、外部から派遣されたコンパニオン、ダンサー、歌手なども、店の営業として接待・ダンス・歌唱を行うなら対象になると示されています。

体入でも実際に働くなら勤務前に名簿を作る

「一日だけ」「採用前」「報酬を手渡し」といった呼び方だけでは、対象外とはいえません。体験入店で次の業務を実際に行うなら、勤務前に名簿へ記載する運用にします。

体入で行う業務名簿を作る判断
客と会話し、注文を受ける実際の業務に入る前に作る
酒類や飲食物を提供する実際の業務に入る前に作る
会計、案内、清掃を担当する店の業務に従事する人として確認する
キャストとして接客に入る接客従業者の確認記録も準備する

見学だけで業務を行わない場合との区別も、店内ルールに書いておきます。個別の扱いは、営業形態と体験内容を所轄警察署へ説明して確認してください。

客に接する人は国籍・在留資格も確認する

接待飲食営業、特定遊興飲食店営業、一定の酒類提供飲食店営業などでは、客に接する業務へ従事させる人について、生年月日と国籍を確認します。外国籍の人は、在留資格、在留期間、資格外活動許可など、該当する事項の確認も必要です。

使用できる確認書類は法令で定められています。日本国籍の人では、本籍地都道府県名と生年月日を確認できる住民票記載事項証明書、旅券などが例示されています。外国籍の人は在留カードや旅券など、在留区分に応じて確認します。

本人確認書類には重要な個人情報が含まれます。閲覧できる担当者を限定し、画像を個人スマートフォンへ残さない、送付方法と保管場所を決めるなど、情報管理も同時に設計します。

応募から退職まで6段階で名簿を管理する

手順完了すること
1. 応募時必要書類を案内する
2. 勤務前原本など法令に沿った方法で本人確認する
3. 名簿作成必要な7項目を記載する
4. 確認記録接客従業者の確認記録を作る
5. 業務開始業務内容と開始日を確定する
6. 退職・終了時退職年月日を追記する

「忙しいので後日」は避け、名簿と確認が終わらなければ業務に入れないルールにします。

根拠は風営法36条と警察庁の運用基準

この記事の要点

  • 名簿には氏名、住所、性別、生年月日、採用・退職年月日、業務内容を記載する
  • 雇用契約がある労働者だけでなく、委託・派遣で店の業務に従事する人も対象になり得る
  • 体験入店で実際に業務へ従事させる場合は、勤務前に名簿と本人確認を準備する
編集部(水商売経営学)

水商売経営学の編集部です。実際に店を回してきた人間と、業界の外から入った編集で書いています。法律・税務の記事は公的資料を出典として明示し、許可・届出の要否や条文の解釈など判断にかかわる内容は、公開前に行政書士・税理士の確認を通しています。取材した店の話は、聞いた範囲のことだけを書きます。個別の判断は店の状況によって変わるため、迷う表現は確認したうえで進めてください。

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